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2010.06.02 Wednesday

原点

唐突ですが

我が両親は駆け落ち結婚しました。
父は地方の大きな農家の長男で跡取り息子だったのですが
同郷の母との結婚を反対されて
ふたりは着の身着のまま東京へ駆け落ちしたそうです。

屋敷のように大きな家を捨て、
4畳半のアパート暮らしになってしまった父に
母は母なりに
なにか後ろめたさを感じていたようで
「いつかお父さんの家を建てる」
と口癖のように言っていました。


時は流れて
長年の団地住まいを経て私が16歳の時、
ようやくふたりは一軒家を建てました。
その時のシアワセそうな両親の様子を
私は生涯忘れないと思います。

超がつく倹約屋だった母が
「初めてのおまえの個室だからね」と、
気前よく一式買ってくれたスチールパイプのベッドや机。
窓にはオーダーして作った赤いブラインド。

わからないなりにも頭を悩ませた設計図面。
みんなでわくわくしながら決めた壁紙の色。
両親に連れられて行った家具屋さんめぐり。
庭に植える木を探してまわった植木やさん。
何もかもが夢みたいに楽しかった。


現在、老後を迎えた両親からは
駆け落ちした4畳半のアパートで
みかん箱を食卓テーブルに、なーんて古いドラマみたいな世界が
繰り広げられていたかとは想像できないのですが

ふたりが夢のマイホームを建てたあの時
家を建てるって、こんなにシアワセで楽しいことなんだ、と思ったこと。
それが住宅に係わる仕事を選んだ
私の原点なんだと思います。

自然素材の南欧風プロヴァンスハウス・ナチュラルリフォームはマルミハウジング

妻飾り、表札、看板、面格子はオリジナルロートアイアンのココット

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